製紙原料問屋の業務内容

製紙原料問屋の業務は多岐にわたり、入荷の経路、問屋自体の規模、地理的条件等によってその対応は必ずしも一様ではありませんが、現状、どのような機能とシステムで業務が行われているのかご紹介します。



○古紙の荷受

集荷人或いは集荷業者が回収した古紙は数十キロから数トンまで様々ですが、問屋ヤードに持ち込まれたものを品種別に計量し、市況に応じ予め設定した価格で取引きします。
 
 


○古紙の選別

問屋は回収された古紙に混入している異物、ビニールやプラスチック、発泡スチロール、木片、金属、生ゴミに至るまで除去しなければなりません。近年は紙と他の素材との複合品が増え、その除去に過大な労働力を要します。
 
 
 


○古紙の分類

回収時の分別により新聞、雑誌、段ボール等が大別されますが、製紙原料とするには完全ではありません。品質維持のうえから他品種の古紙の混入には許容限度があり、中質紙、上質紙、印刷の有無、インクの種類などによって製紙工程で支障のないように分類する必要があります。印刷や紙加工技術の進歩により分類作業も複雑になっていますが、高度の熟練した技術と薬品による判別法などで的確に対応しています。


○古紙の梱包

輸送、在庫及び大量消費の対応には、1梱包1トン程度の圧縮梱包が必要なため、大型プレスの設置が必須条件となっています。

○大量集約

製紙メーカーの使用量は、毎日数十トンから数百トン、大手メーカーでは数千トンに及びます。そのため小口の発注管理は事実上不可能であり、製紙原料問屋に大量に集約することを依頼されます。


○需給調整

製紙業界の景気変動、或いはメーカーの製造品種によって使用原料の調達には変動があります。需給均衡上、問屋は自らのヤードに在庫を持つことで需給調節を行わなければなりません。余剰時の在庫はヤードの収容能力によって1社当たり数百トンから数万トンにも及ぶことがあり、各商工組合単位で余剰解消を図るため輸出も行っています。

○出荷調節

製紙メーカーの生産計画に基づき品種、数量を調整し、輸送効率を考慮し、通宜メー力ーに出荷搬入しなければなりません。

○品質維持

古紙はその保存如何で品質が左右されます。劣化しやすい古紙は、水濡れや日焼け、腐敗の防止のため、常に充分な注意と管理が必要です。

古紙の新規用途開発の途を拓く…
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