オフィス古紙回収へご参加下さい
昨今の企業の情報化・OA化の浸透に伴い、増大したオフィス古紙の回収利用が大きな課題になっています。都市部には多数のオフィスビルがありますが、これまでは各ビルが個別に古紙を処分しており、それらビルごとの古紙回収では経費を賄うだけのスケールメリットが得られないため、実態として折角のオフィス古紙がリサイクルされず廃棄されている場合が多くありました。
そこで古紙再生促進センター等の指導によって、一定の地域の企業が協力しあい分別・保管等の古紙回収のノウハウを共有し合うとともに、古紙回収会社と連携して共通の回収定期便を運行し、量的にも運送コスト面でもスケールメリットが得られる古紙回収システムを作ろうとする動きが進んでいます。
企業の皆様には省資源やごみの減量化のみならず、廃棄物処理費用の節約にもなる各地域のオフィス古紙分別回収事業へのご参加をお勧めします。
分別の徹底をお願いします
紙はリサイクル可能な工業製品です。むやみに廃棄せず、できる限り再利用できる流れに古紙をのせていく事が、リサイクルの促進につながります。
オフィス古紙回収の際には分別にご配慮下さい。古紙はいくつかのグレードがあり用途も分かれています。一品物として内容が揃っていれば処理しやすいのですが、雑多な紙や製紙原料として使用できないものが混じると再生工程で選別できず、折角回収された古紙が再生できなくなってしまいます。
分別の方法は、回収を行う団体や古紙業者によって若干異なる場合がありますが、一般的に新聞・雑誌・コピー用紙・ダンボール…というように品種ごとに分けているので、それを守って下さい。再生紙はくり返し再生ができますので、使っても捨てずに回収して下さい。
また下記のような再生に適さない「禁忌品(古紙に混入してはいけないもの)」は混ぜないようにして下さい。
禁忌品(古紙に混入してはいけないもの)とは
- 粘着物 粘着テープ、シール、ワッペン類、ほか糊が使われているもの
- 金属 ファイル金具、金属クリップ類
- フィルム・合成樹脂 フィルム類、セロハン、発泡スチロール、ブラスチック製品
- フィルムやアルミ箔などがラミネートされている紙、紙容器
※牛乳パック等は、地域によっては各種団体により回収されています。 - 特殊な薬剤が塗布された紙
- 昇華転写紙、紙コップなどのワックス加工紙、油紙、写真の印画紙、防水加工紙、ラベル等の剥離紙、ファックス等の感熱紙、裏カーボン紙、ノーカーボン紙
機密書類はシュレッダーをかけて処分する場合が多いですが、混入物の除去が難しい、かさばる等といった理由で回収には向きません。できればシュレッダーをかけずに、機密書類の引き取りについては全原連の各地区の組合事務局にご相談下さい。(トップメニューから「組織」をご覧下さい)
コピー用紙には再生紙を
オフィスで多く使われるコピー用紙には、最近は再生紙の銘柄が増えてきました。不要になるまでの期間が比較的に短く、高級で純白な紙で無くても機能を果たせるオフィス文書には、再生紙のコピー用紙を活用しましょう。
この場合には白色度70%程度のものを選びましょう。純白の紙は使う側には気持ちが良いですが、製造の側では染料などの薬品を多量に要したりと、エコロジーの立場から見て矛盾した対応を強いられてしまいます。
文具などにグリーンマーク・エコマーク製品を
オフィスで使うノート等の文具や用品には、古紙原料を活用した「グリーンマーク」「エコマーク」付の商品をなるべくお選び下さい。
古紙を利用した新しい産業資材にご注目下さい
最近では、古紙を再生紙の原料以外にも利用するための研究が進んでいます。日本では製紙原料としての古紙利用がかなり進んでいる為、いま以上に古紙利用を積極的に進め安定供給を実現するには、古紙を産業用の資材として活用できる新たな用途を開発する事がぜひ必要だからです。
これまでに断熱材、家畜用敷料や、廃棄物処分場の覆土の代用材、廃水処理用のスラッジ脱水助剤、農業用マルチ材、道路舗装用アスファルト改質剤、梱包用乾式モールド…といった古紙利用の産業資材が研究され、その一部は実用化されています。
各企業の方にはこうした古紙利用の製品を、生産や工事の資材としても活用して頂きたいと思います。